哲学航海日誌

哲学者・野矢茂樹さんとは~プロフィール、略歴

私が野矢茂樹を知ったのは、友人にその著書『哲学・航海日誌』を勧められたときです。特に、規約主義についての解説が記憶に残っております。それ以来いくつかの著書を読み、哲学書としては野矢茂樹のものが一番のお気に入りになりました。

哲学航海日誌

https://www.amazon.co.jp/

■野矢茂樹さんの著書の特徴

まずもって語り口が柔らかい。哲学書というのも、最近ではだいぶ読みやすい文体のものが増えてきているとは感じます。
しかし、図書館で並んでいるような哲学書というと古いものが多く、言い回しは馴染みがないし、そもそも漢字が旧字体だから読むのすら困難ということもありました。そんな中で見かけた野矢さんの本は、とても読みやすくて感動しました。

野矢さんは著書において、結論や解答を人々に教えてあげようという立場を取らないのも特徴的です。
主題を建てて、それについて考えを進める道筋を示し、どのような問題について、どう考えて、どういう風に進んだのかを明らかにしてはくれますが、
結局その考えが本当に正しいのかどうかはまだ自分の中でも研究中だよ、という書き方です。
そのため、「難しいことはいいから答えだけ教えてくれよ」という人には向いていないかもしれません。

どのくらい文章がわかりやすいかといえば、私の親戚の子に一冊プレゼントしたところ、面白かったと。
何度も読んだけど、ふとしたときに読み始めるとまたずっと読んでしまう、というくらいです。
その子は世間的な評価としては決してよくできた子ではないんですが、勉強が得意なタイプじゃなくてもすらっと読めるくらいにわかりやすいのです。

■論理性も重視されます

哲学というと、なんか小難しい適当な解釈とか、酔っ払いの人生論なんかも含まれてしまうような風潮があります。哲学にははっきりとした答えがないことも多いため、答えがないなら何言ってもいいだろうみたいな。しかし、哲学とはそういうものではなく、もっと緻密なものです。

現代の数学は論理学を基礎に構築されていますが、論理学は哲学に分類されています。当然、論理学も数学に負けず劣らず緻密な学問ですので、哲学なんて適当なことを好き放題言ってるだけだろうというのは間違った認識です。

そして野矢さんはいくつかの論理学の本を出しており、『論理トレーニング』や『論理トレーニング101題』などは有名です。これらは読者の論理的思考力を高め、論理的に正しい日本語を使える能力を身につけさせ、日本語を論理的に正しく解釈できるように指導してくれます。

また、野矢さんの最初の著書が私からもおすすめする『論理学』であることからも、哲学者・野矢茂樹としては人々の論理能力を高めたいと考えているのだろうと思えます。

男

■野矢茂樹さんの紹介

東京大学の教授さんです。

野矢茂樹さんの哲学の先生は大森荘蔵という方で、野矢さんの本でもしょっちゅう名前が登場しています。大森荘蔵はウィトゲンシュタインというドイツ人哲学者の研究者でもあり、その流れをくんで野矢さんもまたウィトゲンシュタインを研究されています。

野矢さんの触れる多くの主題は、元をたどればウィトゲンシュタインに連なり、ウィトゲンシュタイン解釈としての大森荘蔵論に繋がるのもよく見る流れです。

そして世間の評判としては、同じ大森荘蔵の弟子である中島義道と並べて評価されたり、別な道筋で自我論を展開する永井均と比べられたりすることもあるようです。

■野矢茂樹さんの略歴

1954年生まれ
1978年 東京大学教養学部教養学科基礎科学・科学哲学分科卒業
1985年 東京大学大学院理学系研究科科学基礎論専門課程博士課程単位取得退学
1999年 東京大学教養学部教授
2008年 東京大学大学院総合文化研究科教授

私が特に野矢茂樹の本を読んでいた時期は、1999年から2008年の間の、教養学部の教授をされていた時期になります。

■執筆中の方へ

自費出版とも、出版コンサルタントとも違う企業のブランディング出版をご存知でしょうか。
主に自己啓発やビジネス書などを本という形にまとめて書店流通させるなら、こちらのサイトを参考にしてみてください。
企業のブランディング出版とは | http://www.syuppan-guide.com/